2012年5月16日 (水)

第三回呉服業界若手経営者の会のお知らせ&詳細

               第三回呉服業界若手経営者の会開催内容

新緑の候、皆様に於かれましては益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、呉服業界若手経営者の会の第三回目を下記の内容で開催する運びとなりました。
今回のテーマは「未来現実から考える未来創造」というタイトルで様々な事例を踏まえてより実践的な内容となっております。お忙しいとは存じますが、是非とも多数の参加を頂けますよう宜しくお願い致します。また今回から大きな会場に変更致しましたのでご確認ください。

                  記
会期    6月5日(火)
時間    13:00〜16:00
会場    京都市産業技術研究所(リサーチパーク内TSUTAYAのあるビル) 2F大会議室
      京都市下京区中堂寺粟田町91番地京都リサーチパーク9号館南棟
      TEL 075-326-6100
       http://kitc.city.kyoto.lg.jp/

               
          第三回テーマ「未来現実から考える未来創造」

①主宰者発言   「未来現実と未来創造」   K.D.C Planning 代表 石崎 功 
* 内容として「生き残れる店、残れない店」「呉服業界ビジネスのキーワードとは?」
     「メーカーブランディングの重要性」「メンテナンスビジネスの可能性」

②パネルディスカッション1部 「新しい着物イベントとネット活用の重要性と実践」
 *ゲスト あづまや店主 柴川義英さん、きものこすぎ店主 小杉 治さん(調整中) 
             2部 「着・楽・商・学の事例報告」
* ゲスト 藤井絞代表取締役社長 藤井 浩一さん、株式会社山口屋取締役 山口日出子さん 

③ソーシャルメディアコメント紹介&会場内質疑応答
 *質問者も回答者も会場参加者全員        

* また会の後17:00より懇親会を予定しており、より交流を深めて頂けるよう考えております。もちろん自由参加ですが、事前にご参加人数を確認致したく存じますので、6月4日(火)前日までにinfo@kdcplanning.com までメールにて出欠をお知らせ下さい。ちなみに今回は19時に懇親会終了ですので各方面へお帰りの方々も充分参加出来ますし、立食形式なので自由に動けますので是非ともご参加下さい!お手数ですが何卒宜しくお願い致します。

KDCPlanning石崎 功へのコンタクト
携帯 090-1536-8749 e-mail : info@kdcplanning.com
Twitterアカウント  @KDCplanning

会場へのアクセス
http://kitc.city.kyoto.lg.jp/about/access.html

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2012年4月20日 (金)

「同調と協調と提案」

今、個人的に大河ドラマ「平清盛」にハマっている。
視聴率は過去最低路線を辿っているとのことだが、自分の感覚がズレているのか、私にはとても面白く感じてならない。

その中で最近登場回数が増えてきた山本耕史演じる「藤原頼長」
これまた面白い人物である。

朝廷の左大臣であり、乱れきった朝廷を正し、藤原摂関家の復権を野望に持つ人物だ。ドラマの中ではかなり印象の悪い描かれ方をされている。清盛の弟の家盛に近づき、平氏一門を意のままにしようと企んだり、兄である藤原忠通との権力闘争をしたりと悪者扱いである。

その藤原頼長を深く調べてみると、違った一面が垣間見える。
確かに文献には「悪左府」との表現がされており、当時としても朝廷内ではかなり評判が悪かったらしい。とはいえ、当時の朝廷は今の国会のように、国の政が全く機能しておらず、目に余る体たらくな状態だったようで、藤原頼長はその乱れきった朝廷を正すべく様々な改革を試みる熱血で真面目一辺倒の公家には珍しいタイプだったようだ。

とは言えそう簡単には改革は出来るはずも無く、遂には遅刻した公卿の家を焼き払ったり、不正をした公卿の腕を切り落としたりと極端な暴挙を働いたりしたこともあったようで、朝廷内ではかなりの嫌われ者だったらしい。

またドラマの中では家盛との同性の肉体関係を描いていたが、それだけをイメージさせると現代の日本人の感覚では偏見の目で見られるが、当時の朝廷内では珍しいことではなかったようである。
確かに頼長は同性愛者であったらしいが、ただのそれではなく、院政期の天皇と上皇の権力争いの中で、天皇の側近だった頼長は上皇の側近と関係を持つことで政治面でも都合が良くなるように謀っていたようであるから、なかなかの策士である。

ただ極端な粛正や遊びの無い人格で仲間も少なく、最終的には保元の乱で崇徳上皇側につき敗戦し、志を達することなく絶命した。

私なりに頼長の人物像を考えると、非常に頭がよく、異常なほどの勤勉さが全てにおいて自分の考えが正しいという他人の意見を受け入れることの出来ない性格であったのだろうと思われる。だからこそ、実質的には朝廷の建て直しを真剣に考え実行しようとしていたが、その思いは結局誰からも受け入れられず「悪左府」として後世に伝わってしまったのではないかと感じる。

一方、呉服業界でも現状を問題視し、何とかせねばという思いの人は沢山存在する。もちろん私の例外なくその1人であるが、その問題提議や投げかけ方は実に様々である。
特に並々ならぬ見識と経験を持ち、確固たる考え方と信念を持った先輩方の投げ掛けは実に厳しい。そして何も間違いなく正しいからこそ何も返せないし、もちろん反論もない。
一方で私のような人間は、そういった先輩方や同輩の方々から見れば、食えないやつだと思われているのかもしれない。それはそれで仕方ない。

ただ、どうしても現代のこの世は、情報が満ちあふれていて誰もがすべてを手軽に知ることが出来ることで、手軽に得た知識が永い経験から得た智慧を安易に批判し、先に述べた辛口の先輩達の真っ当な言葉を受けれ入れることが素直に出来ない場合が多い。
また、熱意と志を持っている若手達と礎を築いてきた先輩方々との思いのすれ違いも多く見られる。これは全くもって難しい部分でもある。

もう一方で、確かに今の呉服業界はある意味でのイノベーションを考え、未来創造を真剣に考えていかないといけない時期に来てはいるものの、それを真っ向から直球勝負で「こうあるべき」を投げかけても、現実の現場はそれどころではなく、「だからどうした?」になってしまう。そしてまたそう言う状況をイノベーターらしき人は「こんな業界に未来はない」と批判して終わってしまうのがオチである。

私の場合、企業に属していた頃はその「企業のバッチ」という印籠で仕事ができたし、印籠なければただの人とは思いもしなかった。その中で大成功も大失敗も経験したが、その印籠が自分を護ってくれいていたことに気付いてなかった。
そして独立してすぐは「この業界に貢献し、業界をいい方向に導きたい」などと1人でほざいても、印籠を捨てた自分が誰にも相手にされないことにやっと気付いた。
そのなかで、自分の理解者をどう作っていくかを模索するなかで、今日のブログのテーマである「同調、協調、提案」という3つの段階が人間関係やビジネスにもっとも大切な基礎であると実感したし実行して今に辿り着いた。

「同調」はまず相手の意見を受け入れ理解することである。最初から否定しては話にはならないし、相手の考え方がどういう考え方なのかを深く知ることは、まず受け入れてみることから始めるしかない。

次に「協調」。これは協調性などというが、相手の意見を受け入れる「同調」ができれば自然となるほどと思うことが出来ることが沢山出てくるし、そう言う自分を相手も同じように思ってもらえるものである。

そして「提案」。文字通り自分の意見を投げかけてみる。そうすることで相手も理解をしてくれる。普通なら難しいことでも互いにある程度の信頼関係が出来ていれば、理解度や納得度は高くなるものである。

私のような印籠を自ら捨てた素浪人が今こうやって様々なことにチャレンジ出来るようになってきたのは、すべては「同調、協調、提案」による人と人とのパイプ作りである。

そして今、呉服業界若手経営者の会を開き、これからどう業界の皆さんが未来創造していくかのキッカケの場づくりの1つになりたいと思っている。そして室町きものテーマパーク化構想もその1つだ。今年はとても時間的に無理だとしても、業界の中枢に理解してもらう為には遠回りしても更なる「同調、協調、提案」が必要だ。それなりの人脈とブレーンはあっても、当たり前だがまだまだ小さな力でしかない。

私はこれからも着物ファン作り、呉服業界の未来創造の手伝いに生涯をかけて注力していく。腹が立つことも沢山ある、苛立ちも往々にしてある。それでも私の場合は藤原頼長のようなスタンスではいけないと感じる。もちろん頼長のように出世する立場にもなるわけがないが、やはり相手を尊重し、理解する努力を惜しまずしてやらねば自分の思いである「提案」は出来ないのではないかと思っている。

藤原頼長を含め、改革者は時に暴君とも呼ばれたが強い存在であり、善くも悪くも歴史に名を残し、少なくとも歴史を変えた。

私は改革者にはなれないだろうし、強くもないし、悪くもなりたくない。私はやはり「同調、協調、提案」でこれからも業界の未来創造を手伝っていく。

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2012年3月26日 (月)

きものトータルマーチャンダイジングの必要性

先日の24日の土曜日は着物ファンに大人気となっているUstreamの番組「あづまやきものひろばてれびじょん」にゲスト出演させて頂いた。いわゆるインターネット上でのテレビだが、毎週沢山の視聴者がSNSを使って出演者と対話しながら番組を進めていく形で、私はきものビジネスコンサルタントとしてきものの流通やこれからのきものの展望などを出来るだけわかり易くお話しさせて頂いたが果たしてどうだったか、これは大いに不安であることは間違いない。

そして翌日その流れで愛知キモノジャックに参加させて頂いた。

キモノジャックは京都が発祥で、「きものを着て様々な場所を歩ききものを着ること自体を各々が楽しむというゆるく、そして楽しいきものイベント」である。
そこには商業的な要素は全く無く、シンプルに着物ファンが自分なりの着方や工夫をして楽しんでおり、今では全国だけでなく、世界中に広まりつつあるイベントである。

昨日参加した愛知キモノジャックは名古屋城で行われ、不安定な天気と低温で寒い中ながら参加者が過去最高の120名越えとなりもの凄い盛り上がりとなった。
実は私自体はキモノジャックに参加するのはこれが初めてであり、京都キモノジャックが第1回目を始める準備をしている時に実際にそのメンバーとお会いしてお話を色々伺ってきたが、なかなかスケジュールが合わず参加出来なかったこともあり、陰ながら応援だけしていたという次第だ。

実際に参加して着物ファンの多様さや楽しむという本当の意味を理解出来たような気がする。
今までキモノジャックというイベントが様々なことをネット上で言われ続けてきているのはよく知っている。もちろん、着物の楽しみ方は人それぞれであり、1人で楽しもうが大勢で楽しもうが、あるいは着ないでも持つだけの楽しみ方など楽しみ方の決まった形は存在しない。ただ、「あんなのは着物の啓蒙にはならない」とか「結局呉服関連業者が絡んでいるんだろう」などといった批判にはハッキリと否定させて頂きたい。

今全世界で行われているキモノジャックは商業的な要素や何かの利権が絡んでいることなどは一切無い。これは京都キモノジャック主宰者達が暖簾分けする際にキチンとした決まり事を作っている。その内容は本当に真摯なものである。

また着物の啓蒙活動にならないなどという意見に対してはこう答えたい。
キモノジャックは着物の啓蒙活動などを意識していない。純粋にそしてシンプルに「着物を着ることを通して楽しむことを共有をしている」だけに過ぎないのだ。
考えてみて欲しい。たとえば、テニスが好き人達のサークルはテニスの啓蒙活動をしているだろうか?同じ車種の車に乗っている人たちの集まりはその車の宣伝や啓蒙活動をしているだろうか?
そんなことは絶対に考えていない。ただ単に楽しむことを目的としていることだけだ。もちろんそのサークルなどの集団をまとめる存在が必要であり、呼びかけたり、内容を考えたりする人達がいるからこそイベントとして成り立つことは言うまでもない。

キモノジャックは着物を楽しむ為のイベントであり、それ以上でもそれ以下でもない。それを今回業界の人間として参加してはっきりと理解出来たことである。そして私が業界の人間であろうとそうでなかろうと全く関係ないことでもあるのだ。何故なら「着物着ることを楽しむイベント」であるからだ。

一方で私は参加して様々な着物ファンと接しながら、様々な気付きを得た。
着物ファン達は着物を楽しむ為の工夫を互いに刺激し合い、あるいは教えてもらったり、褒め合ったり、憧れたりと多種多様な価値観を持った人達が着物という共通する楽しみを元に情報交換をして何かを作ったり、次に購入するヒントにしたり、お店の紹介をし合ったりしていた。

これはある意味でのマーチャンダイジングであると改めて感じた。

私も着物ファン達に色々と教えてもらい、改めて欲しいものが出来たり、なるほどこういものがあれば欲しくなるななどということが山のようにあったからだ。本当に着てみなければ、そして参加してみなければわからない事が沢山発見出来た事だけでも楽しいし、私の職業上勉強になる事ばかりだ。

あづまやきものひろばてれびじょんでも話したが、呉服業界の流通は川の流れのごときものである。生産者という源流からメーカーや問屋、そして川下の小売店へ流れていく仕組みである。これには良い面も悪い面もあると申し上げた。そして今は悪い面ばかりは目立ってしまっている。

しかしながらこういった多段階流通は、各段階が交わることで世界でも類を見ないほどの高度な技術を誕生させて、日本にしか出来ないモノを作り上げることが出来た源であることもある。

だから今こそ「トータルマーチャンダイジング」いわゆる各カテゴリの融合によるモノ作り。いやもの作りだけでなく「着物ファン作り」が必要になってくると感じる。

昨日のキモノジャックでも大島紬大好きの人が大島紬コーディネートをし、京友禅など染物好きのいわゆる「垂れもの派」と古着好きの「リサイクル派」と着物談義をしながら、「それいただき!」とか「私もこうやって試してみよう」などと言いながら、各カテゴリ派の人がそれぞれに自分の楽しみ方をより拡げる為の情報交換をし、新たなものを生み出そうとしているのだ。

一方で業界としてはどうか?多段階流通の良い面ではなく、悪い面だけでしかビジネスが行われていない。

いまの小売店のほとんどが問屋に対して、あるいはメーカーに対して「こういうもの作りをして欲しい」などといった提案はほとんどなく、「どんな企画が売れているの?」とか「何が売れているの?」などといったよく恥ずかしくないなと思われるくらいの言葉が飛び交っている。着物を着る楽しさを語れない受け売り知識の押し付けをするだけの販売をする所が多すぎる。だから、一部の消費者に「着物屋なんて商売は誰でも出来る」と笑われてしまうのだ。

問屋も「いくら儲かるか」が先に立ち、「こういうもの作りが絶対に小売店(消費者)から望まれる」などという提案がメーカーに対して何も無い。だからいまでは現物商品をキチンと扱う問屋自体が数少なくなってしまった。そして現物売りをしなくなると、着物自体を知る力もなくなる。まさにメーカー企画代理店としてのカテゴリになってしまう。

昨年度、ある大手NCチェーンが遂に問屋からの取引を事実上辞めた。ほぼ完全なメーカー直接取引だ。背景としては当然粗利益率の更なる改善が大きいが、それ以上に「商品開発能力のない問屋とは取引する意味が見出せない」ということを聞いている。

結果的に3年前に提言したことがやはり本当になってしまった。だからこそ問屋と小売店の協業が必要だと言った事がいよいよ現実味を帯びてきた形となった。

私は何といわれようと業界の為には問屋自体の存在は必要と考えている。もちろん今のままでは多くの問屋が淘汰される危険性にある事は周知の通りだが、問屋は小売店にとって営業企画的な要素もあれば、大きな役割であるクレジット機能も兼ね備えている。特にこれはメーカーには出来ない事だ。

しかしながらこのNCの流れが広がってくるとメーカーにとっても非常に危険なことが起きる。なぜならメーカーも問屋機能が必要になってくるからだ。メーカー直取引はコスト面でメリットはあるものの、小売と取引するには長期手形サイト、在庫ストックなど問屋機能が必要になるからだ。メーカー直取引になったからといって委託よりも買取比率が高くなるなどということは恐らく無いからだ。経費も山のように増えてくる。

このように問屋を飛ばす事はメーカーにとっても小売店にとってもそして結果的に消費者にとっても決して全てがいい方向に向く訳ではないのだ。

これからの流通はカテゴリを越えてトータルでマーチャンダイジングしていく流通構造と意識が大切になってくると私見だがそう考えている。解釈は違えども、1つの情報や現象に対して各カテゴリの垣根を越えて情報共有と情報解釈をし、そしてそれぞれの役割のものとでモノ作りや提案をしていくという流通の形が必要なってくるのではないかと感じる。アパレルのSPAはまさにトータルマーチャンダイジングの典型例であり、それを流通に落とし込むにはどうすべきか?ということを業界全体で考えていかねばならないと思っている。

実は私が主宰する呉服業界若手経営者の会はまさにトータルマーチャンダイジングの形が作れないかいう思いで参加を呼びかけたのが本来の理由だ。それが今、だんだんではあるが参加者それぞれから新たな形が生まれつつある。

長くなったが、逸品といわれる本物はもちろんあり続けなければいけないし、変に敷居を下げる必要はない。「憧れ」であってほしい。そして敷居を下げるための着物もより一層必要だ。そして着物ファンから疑われるような売り方はもうやめて欲しい。そしてメーカーも問屋も絶対的に必要であり重要だ。
その為にはカテゴリに拘らない情報共有が必要である。私の思う未来図である「きものトータルマーチャンダイジング」とはそういうことである。

そしてその前に、消費者を知る為には売上動向も重要だが、いろはの「い」である「着物を着る」ということが最も大切であると考える。
提唱している室町きものテーマパーク化構想も今年の5/29に成り立つ事はすぐには難しいかもしれないが、まずは月初売出しなりなんなりから業界全体が着物を着ることをして欲しい。

そんなことを昨日の愛知キモノジャックに参加して、強く思った事である。

そして最後に業界の方々に言いたい。
「着物ファンは業界の皆さんの何倍も着物を楽しむ事を知っている。」

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2012年3月 2日 (金)

室町きものテーマパーク構想への想い

先の2月14日に行われた第2回呉服業界若手経営者の会は主催者の私が驚く程の内容の濃いものになった。Ust中継をご覧になった方々は非公開部分が多くあるため、もしかしたら「あれで?」という思いを持たれるかもしれないが、流通の壁を越えたディスカッションや業界への提案などは様々な意見もあるだろうが、その意見を声として出しあえたことが大きい。

さてその若手経営者の会の中で特別講演なさったきくちいまさんは開口一番業界人がきものを着ていなくてどうする!という言葉を投げかけたことはかなりのインパクトになったことは言うまでもないし、ぐうの音も出ない。
これの考え方に対して外からは色々な反応や批判があるのも認識している。
「幼稚な考え方」とも批判されている。
しかしながら私はこの時代だからこそあえて非常に大切なことだと思っている。

それは何故か?をここで話したい。

今日までの呉服ビジネスの変遷は3つある。
1つは戦前から戦後、しかも昭和の30年代までの時期。

洋装主流になっていたとは言え「きもの」というものがまだ生活の中に多少なりともあった時代だ。
しかしながら、戦争というものと高度成長期の入口の時代は呉服産業の復興期にあたる。
もちろん普段のきものも当たり前のように存在していた。絹はもちろんのこと、太物と呼ばれた綿物も麻もウールもあった。ただ戦争を境にそれまであった日本の経済システムが崩壊し、呉服産業としても戦争によって大打撃を受け、一時的にきもの自体を作る、売るが出来なくなっていた。
それから高度成長期を迎え、急激な近代化の流れの中で呉服産業が時代に合わせて成長するための大きな方向性を作った。それが「フォーマルきものビジネス」の確立である。

高度成長における近代化はある意味、衣食住文化の欧米化であったため、生活スタイルが変化していった時代でもある。創刊間もない「美しいきもの」を見るとコート1つとっても洋装コートのデザインが多く取り入られているものが非常に多い。
その中でその時代でまだ根付いていたのが「冠婚葬祭」というセレモニーだ。成人式の振袖着用文化はまだその時代にはなかったが、祝儀、不祝儀などは家ごとにまだまだきちんとやっていた。
だからこそ私達の大先輩は呉服産業の復興のために「フォーマル中心のビジネスモデル」を根付かせた。それによって呉服産業は活性化したことは事実であり、今日までの礎を作ったこと間違いない。私はその世代を第一次変革世代と勝手に名付けている。

2つめはそのその後の世代。私達からすると1つ前の世代は40年代から平成のつい再最近まで活躍した世代である。もちろんまだ現役で頑張っている方々も多くいらっしゃる世代だ。この方達はもっともいい時代を過ごした。私も駆け出しの頃にはその恩恵に預かった経験がある。
先人達が作り上げたビジネスモデルを維持しながら伸ばしてきた。80年代前半には1兆8000億円までの市場に押し上げた。
ところが売れている時はどうしても新しいことがし難いというか受け入れ難い。実は好調時は不調への入口であるのだが、殆どがそれに気づかない。だから「新しい売り方」という断片的なものは生まれるが、次世代に受け継ぐ為の思い切った改革が出来ないという弱点もある。
ただし、売れることによって要求が強まり、もの作りの方は新しいものが生まれたり、一般的に「いいもの」や「本物」が消費された面もあるので悪いことばかりではない。ただその反面コスト削減とそれに量が動いた時代だけに高効率大量生産の為の仕組みが伝統技術の妨げになった面もあることは周知の通りだ。

ただ売れることによって様々な潤いが業界に生まれたことは間違いないし、まだ業界として機能出来るだけの状況を努力して作った世代である。ただ残念ながら明確な次の一手を創りだすことが出来なかった時代である。
その世代を私は大変失礼だが「売上至上主義世代」と言っている。もちろん私見だ。

そして3つめである次の世代を含む私達の世代がどうしていくべきなのか?
このままでは何も出来ず「業界崩壊世代」」と呼ばれかねない。

「情報化社会」という言葉が死語になるほど恐ろしいスピードで時間が流れている。そして冠婚葬祭はより簡素化しフォーマル着物はレンタル市場へと移行し始めている。
小売店の展示会でも始めに訪問着ありきの売り方が崩壊し始め、振袖自体もレンタル比率が過半数を超えている。そのうち振袖は呉服店ではなくフォトスタジオやブライダルの分野の商材となりかねないいう実感を現場にいると感じる。

これからのきものビジネスは「間口を広げて着る人をいかに増やすか?」という部分が重視されると考える。そのためには「着物の楽しさ」や「着物を持つ豊かさ」から提案していかねば未来は開けないとさえ考える。
であるならば、私達業界に携わる人間が着物の楽しさや着物を持つ豊かさを本当に語れるのだろうかという疑問を持たずにはいられない。

おそらく着物を着るという部分1つにしても業界従事者よりも着物消費者の方が意識レベルは遥か彼方にいるとしか思えない。非常に残念であるが現実だ。
ならば、これからのきものビジネスの肝がそこにあるならば、少なくとも業界人が着物を楽しむ意識を持ってもらうしか無いというのが私の考えであるし、幼稚と言われようと業界人に「着物を着よう」と投げ掛けることから始めねば何もコトが起こらないのだ。

私達がもし第2次変革世代ならばまずは自分の足元から革めていかねば、消費者からの信頼や支持どころか、着物ファンの間口はどんどん狭まっていくしかない。

この考え方に対して批判されようが何を言われようが構わない。
ただ、確実に「そこそこ世代」といわれる次世代顧客層が中心となる時代がやってくる。バブル経済崩壊後に生まれた世代はそこそこの暮らしが出来れば背伸びはしないという超堅実世代だ。
世界のトヨタが何億もかけて「免許を取ろう」というCMを流さないと車にでさえ関心を示さないような時代に呉服業界がどんなに素晴らしい過去の成功例を羅列しても通用しない時代がやってくるのだ。いやすでにもうやってきたのだ。

だからこそ私達はまず幼稚な発想と言われようが何だろうが私達からまず着物を着る、着物を楽しむ、着物を学ぶ、から始めねばという意識を業界従事者にもってもらうことが重要だと思っている。

そしてそのためにどうするか?に向けて動いている。
それが室町きものテーマパーク構想だ。
5/29を語呂よく呉服の日と呼びかけ、まずは室町界隈の呉服関連企業に着物着用を呼びかける。もちろん、関連組合団体、マスコミ、行政にも呼びかける。
理想は室町界隈の通りが「きもの通り」と言われるような着物にあふれた地区にしていきたいとも考えている。願わくば公共交通機関も区間限定で着物着用者はその日は無料などとかになれば、もっと盛り上がるかもしれない。

それから想像してみて欲しい。皆さんが5月29日に京都駅の新幹線ホームからエスカレーターを下がって構内にでると、沢山の着物が展示してあって着物都市京都を演出していたら、一気にムードは高まるだろう。そんなことも考えてみたりする。
とにかく業界人だけでなく観光客も着物を着て雰囲気を楽しめる通りでもあって欲しい。だからこそ業界従事者の着物姿でその空気を作ることが絶対的に必要なのだ。

私は毎日小売の現場にいて「店のスタッフが着物を着ている店は客数が増える」という現実を目の当たりにしている。これを大きく捉えれば、室町界隈に着物姿が溢れることで、少なくとも活気が出ることは間違いない。

こんな夢のようなことを描き、実際にどこまで出来るのかわからないが動いている。もしかしたらただの夢物語で終わるかもしれない。でも私は評論家ではないので、やらずにあきらめるよりやって失敗する方がまだマシだ。

色々と並びたてたが、ともかくまずは私達がすべきことは次世代の着物ファン作りである。そこから始めなければ何も始まらない。
そしてまずやってみる。結果的にどうであれそこから何かが導きだされる。
少なくとも私はそう信じて動いている。

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2012年2月19日 (日)

第2回呉服業界若手経営者の会で得たもの

2/14第2回呉服業界若手経営者の会を開催出来たことに本当にホッとしている次第だ。何よりご参加頂いた方々と開催に向けて様々なご協力を頂いた方々には心から感謝の意を申し上げたい。

正直、第1回目は様々なご意見を頂き、自分自身では非常に悩んでいた面もあった。ただ、後押ししてくれる沢山の仲間達や若手経営者の方々に支えられて第2回にたどり着くことが出来たと思う。
一方でこの会をやって何を目指していくのか?どこがある意味で着地点なのかがまだ明確でないというジレンマがあったが、逆に参加者の方々がそれぞれに交流を深め、新たな取り組みが始まったりと予想以上に私の範疇以外で何かがそれぞれに始まっていることは嬉しい誤算である。

そして今回のきくちいまさんの特別講演は衝撃的であった。

話の内容はまったくもってシンプルであり、探られたくない部分に入ってきて呉服業界の悪しき慣習という扉をどんどんこじ開けてきたような感じであり、まさに痛快であったことはいうまでもない。
ただ私として衝撃だったのは、小売から生産者まで全てのカテゴリに対しての提案がわかりやすく、そしてそれを実に巧妙にストーリー立てていたことであり、後で発言しようと思っていた私は全くその意欲を失う程凄かったことだ。

思っていることや提案したいことなど、大勢の前でその思いや提案を構成し、どういう流れで話せば、耳を傾けて貰えるか?あるいは深く伝わっていくのかを考えることは私もそういう機会が多いだけにいつもやっていることだが、レベルの違いをまざまざと見せつけられた。こういう感想は余りにも個人的すぎるが、自分の能力の至らなさを痛感させられたことは事実である。

さて、今回とても頑張ってくれた大原理事長和服専門学園の3人の学生達には心から感謝したいし、会場やUst視聴者の方々には大好評だったことも今度の授業ではしっかりと伝えたいと思っている。
その中で、物議を醸し出したポンチョに対してあるメーカーが意見した絹なら上代10万円という問題。

これに関しては、少々このブログにて弁解をさせて頂きたい。
あの言葉が出たとき、Ustが炎上するのではないかと心配したが、Ustではどうしても伝わらない部分があるので、こういった形での価格問題の議論は非常に難しい。日頃懇意にしてもらっている繊維ライターの南充浩氏のブログでもこの内容はピックアップされているが、まっすぐに解釈すれば異常な感覚と捉えられるだろう。

ただ、発言したメーカーの名誉の為に言っておくと、そのメーカーは若いきものファンなら知る人ぞ知るメーカーであり、客層も20〜30代と圧倒的に若い。通常の商品は10万円以内で仕立て付きで提供しているメーカーである。もちろんそれだけでなく、いわゆるいい物も作っており、それも若い客層から支持されている。とはいえ、あそこで10万以内と言ったのは恐らく作っても10着前後の少ロットで自社のオリジナルでしかも自社のオリジナルの素材を使うとコストは非常に高くなってしまうことからの正直な発言だろう。

一方でこの業界は価格価値観として一般論としても通常では首を傾げられる。例えば、きものファンに支持されている雑誌「七緒」でも安く、賢く、ひと揃えという題名で掲げられる価格は5万円だ。これは普段着きものの話である。洋服と比べても意味がないが、あくまで一般消費者の価格価値観として普段着の洋服で5万円かけることは少なくとも「安い」とは言えない。しかし、きものの世界では「安い」部類になるのである。そういった価格価値観のズレはきものに関心のない消費者にとっては余計に縁遠いものになる原因となるのかもしれない。

Ustでは非公開だったが、私の最後の発言で価格についての提案をしたが、きものに対しての顧客意識の階層をきちんと理解すべきであると言った。先に述べた南さんのブログでも取り上げてもらえたが、今の呉服業界はきものらしき物でもいいから体験してみたいという山ガール的な消費者に対して、いきなりエベレストやモンブランに登らせようとするような提案や販売をしている。

ハイキング的な山登りをオシャレをして楽しもうとしている人に「そんなものは本当の登山じゃない」と言ってエベレストやモンブランに登らせようとしているのである。そんなことを言われたら山登りをする気にならなくなるどころか、もし登ったとしてもどこかで絶命してしまうだろう。
しかし、今のきものの販売はそのようなことを平気でしていることに気づいていない。

まずはきものに関心があって、まずは試してみたいという人にその人の消費価値観にあったものをお勧めし、それ以上にどう楽しむか?を教えてあげれるかどうかがこれからの小売店のあるいは呉服業界の大きな課題であり、着物ファンを増やしていく為の重要なポイントであると思っている。そしてその絶対数が多ければ多いほど次の高みへチャレンジする人が出てくるのである。

しかしながら、それが出来ていないのは自らが「きものを楽しむ」ことが出来ていないからである。きものは「飯の種」としか思っていない場合が多すぎる。それでいて、消費者には「着ると楽しい」とか頓珍漢な説明をしているのが現実なのだ。これは小売だけでなく、問屋もメーカーも同罪である。
もちろん毎日着ることが正しいとか正しくないとかそういう問題ではなく、供給する側が「着物を着て楽しむ」ということをまったくもって出来ていないところに消費者との大きなズレが発生しているのであることにとにかく早く気づくべきである。
それが今回の若手経営者の会でのきくちいまさんの「叱咤」である。業界人は着物を着よという当たり前の実行が、新たな着物ファンの創造につながり、モノ作りが出来る、着物が売れる流れに少しずつ繋がっていくのである。

当たり前の論理で市場が縮小していった呉服業界だが、当たり前の実行が逆に業界の復興になるという実にシンプルな図式であることを気づかない、実行しないこの呉服業界に今回の会の出席者は気づかされたであると思う。そして当たり前のことを実行出来るかどうかが今後に繋がることも忘れてはならない。そうきくちいまさんは爆弾を投げながら叱咤と激励もしてくれているのだ。

そして私から呉服業界に言いたいことはただひとつ。

「よくわかったのならよくやろう」

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2012年2月10日 (金)

第2回呉服業界若手経営者の会タイムスケジュールについて

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第2回呉服業界若手経営者の会(タイムスケジュール)
 
平成24年2月14日 13:00開会
京都中小企業会館 7階 708号室

当日はお名刺を名札とさせて頂きますのでご用意下さい!

13:00〜13:10    主催者挨拶  石崎 功

13:10〜14:40     特別講演   きくちいま氏
       
       〜 10分間休憩 〜

14:50〜15:30     大原和服専門学園代表学生発表3名
                   (私が考える着物が楽しくなる羽織物)
         〜 10分間休憩 〜

15:40〜16:40    全体ディスカッション
            (次世代ユーザーに求められる小売店・問屋・メーカーの役割と目指すべきことは?)

16:40〜17:10     主催者発言 石崎 功
                 (業界の見えない聖域への改革とチャレンジ)

18:00〜20:00     懇親会 <かごの屋> 会費 5000円
              *当日受付にてご参加の可否をお伺いします。
               〜 解 散 〜

* 当日は愛知県西尾市のあづまや呉服店の柴川様が毎週放送なさっているあづまやきものひろばてれびじょんとしてのUst中継を致します。
尚、きくちいまさん、大原和服専門学校代表学生3名の発表は中継予定ですが、ディスカッションについてはあくまで業界内の議論の場とさせていただきたく、誠に勝手ながらUstでの中継は非公開にさせて頂きます。予めご了承下さい。
* 当日はNPO地球と未来の環境基金(EFF)のバガスたとう紙プロジェクトが取り組んでいるバガスたとう紙の展示も行いますのでご覧下さいますよう宜しくお願い致します。
* また当日は信用交換所京都支社の取材も行う予定ですので予めご報告させて頂きます。

当会へご不明な点やご質問がございましたら下記までメールにてお知らせ下さい
info@kdcplanning.com

タイムスケジュールダウンロード(pdf)
「wakate2_time.pdf」をダウンロード

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2012年1月 5日 (木)

第2回呉服業界若手経営者の会の詳細及びご参加依頼について

第2回呉服関連企業若手経営者の会日程について

新春あけましておめでとうございます。皆様に於かれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます
さて、先日よりメール及びTwitter、Facebookなどでお知らせして参りました第2回目の「呉服業界若手経営者の会」開催にあたり、詳細が決定致しましたのでお知らせ致します。
また、ご参加をご希望の方は、お手数ですがKDCPlanningまでメール、またはTwitter、Facebookでのダイレクトメッセージにてお知らせ頂けますよう宜しくお願い致します。

会期時期   2月14日火曜日 13:00〜17:00
       京都府中小企業会館 (会議室の室番号は再度お知らせします)
       〒615-0042 京都市右京区西院東中水町17番地
(西大路五条下ル東側)
        TEL.075 (314) 7171 FAX.075 (322) 3770
        http://www.chusyo-kaikan.jp/access.htm
内容     ①きくちいま氏による特別講演(着物を楽しむとは何か?)
       ②大原和服専門学校学生による「私が考える羽織物スタイリング」
       ②KDCPlanning代表石崎による業界未来展望と適正価格の必要性
       ③全員によるディスカッション形式の討論会
        取引したい小売店、問屋、メーカーとは?
        取引したくない小売店、問屋、メーカーとは?
       ④懇親会(ご参加の方はメールにてお知らせください)
参加者    呉服関連企業の若手経営者(年齢は問いません)
       経営者以外でも、志ある若手従事者も歓迎
       またきものファンの聴聞も歓迎
会費     無料 
       参加者の方々から逆に有料化すべきというご意見を頂いておりますが、
       今回も無料にて事前告知をした関係上、継続して無料とします。
       次回からは低額ですが有料化させて頂きます。
* 呉服業界若手経営者の会では小売、問屋、メーカー、悉皆、生産者においての消費者の創造ができる新たな流通の形作りを目標としています。この若手の会が呉服業界での聖域なき議論の場となればと思います。明日の業界を危惧し希望を持つ沢山の若手の方々のご参加を心からお待ちしております。

お手数ですが参加ご希望の方は下記までお知らせください。
    発足人    KDCPlanning 代表 石崎 功
         e-mail    info@kdcplanning.com
          URL http://kdcplanning.com
          Twitter @KDCplanning
          Facebook 石崎 功(いしざきこう)

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2011年11月12日 (土)

第1回呉服業界若手経営者の会の感謝とまとめ

11月8日、第1回呉服業界若手経営者の会が無事に開催出来たことをご参加頂いた皆様やご協力を頂いた皆様に心から感謝致します。

当日は正直言ってそうはいっても、たかがきものビジネスコンサルタントの呼びかけにそう簡単に同意してくれる訳がないだろうなどと自分自信で不安を抱えていたが、始まってみれば50人を超える参加者、しかも現在業界の第一線で活躍している人たちが小売、問屋、メーカー、悉皆、縫製、染工場、産地従事者など入り交じって集まってくれた。現実か?と思ってしまうくらいびっくりしたのが素直な印象だ。

また、愛知県は西尾のあづまや呉服店店主の柴川さんが、UST中継をしたら参加出来ない遠方の方々にも見てもらえるんじゃないかとご提案を頂いた。

一瞬考えたのは、ある意味呉服業界の従事者の勉強会を中継することは一般の着物ファンや消費者、コアな着物好きなど様々な人たちが視聴することでもあり、USTは相互通行のソーシャルメディアである以上、着物ファンから見たらお世辞にも良いと思われていない呉服業界に対しての意見が国会中継のような罵声を浴びられるのではないか?という心配もあった。

しかし逆にそれも良かろうと考えた。仲良しこよしの寄り合いのお楽しみ会ではなく、若手経営者だからこそ何を言われてもド真剣に勉強してやろうという気持ち出なければこの会の意味が無いからである。だから快く良い機会だと思って中継をお願いした。事実、そういった意見もあったがそれも返ってよかったと思っている。
あづまやの柴川さんのご尽力にはこの場を借りて心より御礼申し上げます。


始めに坂口昌章さんの講演にしたのは、坂口さんは日本テキスタイルデザイン協会の副理事長であり、主にはアパレルの世界で活躍していらっしゃる同じ糸偏ながらも異業種であり、世界のファッションビジネスを熟知しており、着物業界や着物そのものにおいても、並々ならぬ知識をお持ちである。きものビジネスを外から見た率直な意見や可能性を話して欲しかったので、個人的には非常に良かったと思っている。
事実、坂口さんの話は会場参加者の方々にはかなりのインパクトがあったようで会場でメモをするべくペンを走らせていた方々が多数いたのは嬉しかった。

日本きもの学会副会長であり着物伝承家の早坂伊織さんの「男物ビジネスの可能性」は、これからの男物はやり方と考え方によって無限の可能性があることを気づかせてくれた素晴らしい内容であった。

大原和服専門学園の代表学生3名が「あったらいいなと思うきもの」を発表してくれたが、一気に会場のボルテージが上がり、内容も然ることながら、次世代の有望な人材がまだまだいるのだということに嬉しくなったことは言うまでもない。また、あの後、メーカーの若手経営者が「あの子達がこれなら着たいと思ってもらえる着物がうちの会社は作れるだろうか?」という言っていたことは、業界として何かを感じ取ってくれているんだなと思った。

そのあとのルミックスデザインスタジオの芝崎るみさんは、ご存知着物デザイナーとしては超メジャーで売れっ子。またその強烈な個性は会場全体を惹付けた。プロデザイナーとしての現実的な部分での葛藤ともっと面白くないとユーザーから見捨てられるぞというシンプルでまっすぐなメッセージが様々なことを違う角度から考えさせれたと思う。

バガスたとう紙のPRをしてくれた安達友子さんは、ネットショップを経営しながら、秩父銘仙の普及にも尽力している方で今回はエコロジーの観点と今までよりも使い勝手の良いたとう紙という観点から消費者と業界の便益という視点からのPRは実に良かったと思う。事実数社からの注文依頼もあったようで、これからが期待される。彼女にはPR前に散々プレゼンの仕方など厳しいことを言い続けたので、この場を借りて陳謝したいと思っている。

最後に時間がなかった私の話は、すべて現場で起こっている現実論に徹した。各業界を背負っている経営者の方々に失礼覚悟で投げ付けた。それがどうだったかは分からないが、これが私のスタンスであり、事実から逃げない若手経営者であって欲しいという思いで伝えたつもりだ。

またその後行われた懇親会は業界入り交じって熱い議論が繰り広げられていた。そしてその中から新しいビジネスをすでに立ち上げたという話も伺っている。これは本当に嬉しいことだ。

ざっと全体像を伝えるとこんな感じである。
私の今回の狙いはまず一発目だからこそ、業界の垣根をぶっ壊して、ヨコの連動の第一歩の地場固めをしようじゃないかという事であった。

USTでは実際に「つまらない」「なにいってるかわからない」あるいはブログなどで「首をかしげる」などのご意見をもらっていることは承知している。
ただ、私の今回のテーマは「業界のセクショナリズムをぶっ壊そう」であり、その点については半歩かもしれないが前進出来たと思っている。
今日結論や解決策を出す場ではないのだ。そうではなく、様々な人と交わり、意見交換することで、そこから何かヒントをそれぞれが導きだすことがこの会の目的である。

私の本業は言うまでもなく呉服業界に特化したビジネスコンサルタントだが、毎日現場にいく。シャレにならないくらい厳しい状況の中で、業界の各業態は必死になって前を向こうとしている。
そして現場にしか分からないことが沢山あるし、それを打開していく為にどうするかをみんなが必死になって毎日考えている。

実は私もそれをすべて知っている。それに呉服というカテゴリで会社を経営する大変さや資金繰りの苦労、倒産との戦いと恐怖、売れない苦悩、私は小さい頃から身をもって体験してきた。だからこそ今独立してこの仕事を選んだ

だからこそ私は次世代の若手経営者が全ての垣根を取っ払って、ド真剣に勉強し、議論し合い、ヒントという光を見つけて欲しい。そして大いに夢を語って欲しい!そういう思いでこの若手経営者の会を興した。

今回は全くと言っていいほどまとまりの無いブログとなったが、第二回目もそういった思いで開催したい。だからこそ、是非ともまた多くの方々が参加して頂けるよう、頑張っていきたいと思います。

第1回の開催にあたりご協力頂いた方々やご参加して下さった方々、そしてUSTを通じてご視聴およびツイートなどでご意見を頂いた方々に心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

PS
最後にブースに商品を提供してくれた藤井絞の藤井社長、絞彩苑種田の種田社長、藤工房の加藤専務、博多織の西村織物の西村取締役、色々お手伝いしてくれたBerry工房の渡邊さん、あづまやの柴川さんとスタッフの方々、安達さん、大原学園の理事長、代表学生の皆さんも本当に有難うございました。今後とも宜しくお願い致します。

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2011年10月20日 (木)

呉服業界若手経営者の会プログラム&最終決定について

11月8日に京都市中小企業会館にて開催予定の若手経営者の会のプログムと詳細が最終決定致しました。
下よりPDFファイルとなっている書面をダウンロードしてご覧下さい。

「wakatenokaisyousai.pdf」をダウンロード

また念のため同じ内容を下記に記します。どうぞよろしくお願い致します。

呉服業界若手経営者の会開催内容

この度は呉服業界若手経営者の会へのご参加のご意向を頂きまして誠にありがとうございます。
皆様の貴重な時間を有意義なものと出来るよう企画しております。
お陰さまで多くの方々がご参加頂ける予定でございますが、何ぶん会場が50名収容の会議室でございますので、窮屈かもしれませんが予めご了承下さい。

        記
会期    11月8日(火)
時間    13:00〜16:30
会場    京都中小企業会館 708会議室
      京都市右京区西院東中水町17番地(西大路五条下ル東側)
      TEL 075-314-7171
               内容
 ①特別基調講演   「日本人がきものを取り戻す日は来るのか?」
  講師  坂口 昌章氏 ㈲シナジープランニング代表取締役
             日本テキスタイルデザイン協会副会長
 ②ビジネストレンド 「男物ビジネスの可能性」
  ゲスト 早坂 伊織氏 オフィス早坂代表
             日本きもの学会副会長
 ③MDヒント     「あったらいいと思うきもの」
  ゲスト 学校法人大原和服専門学園代表学生3名
 ④MDラーニング   「きものデザインについて」
  ゲスト 芝崎るみ氏 ルミックスデザインスタジオ代表
 ⑤新製品提案     「バガスたとう紙の提案について」
  ゲスト 安達 友子氏 特定非営利活動法人 地球と未来の環境基金(EFF)
 ⑥主催者発言     「小売の現状から考える私達が目指すべきこと」
  若手経営者の会主催者 石崎 功 KDCPlanning 代表

* その他会場にはミニブースを設置して商品や学生が作成した雛形図案や帯図案などを展示します。
* また会の後18:00より懇親会を予定しており、より交流を深めて頂けるよう考えております。もちろん自由参加ですが、事前にご参加人数を確認致したく存じますので、10月30日(日)までにinfo@kdcplanning.com までメールにて出欠をお知らせ下さい。お手数ですが何卒宜しくお願い致します。

KDCPlanning石崎 功へのコンタクト
携帯 090-1536-8749 e-mail : info@kdcplanning.com
Twitterアカウント  @KDCplanning

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2011年8月29日 (月)

呉服業界若手経営者の会詳細決定

呉服関連企業若手経営者の会日程について
晩夏の候、皆様に於かれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます
さて、先日よりメール及びTwitter、Facebookなどでお知らせして参りました「呉服業界若手経営者の会」発足にあたり、日時を決定致しましたのでお知らせ致します。
また、ご参加をご希望の方は、お手数ですがKDCPlanningまでメール、またはTwitter、Facebookでのダイレクトメッセージにてお知らせ頂けますよう宜しくお願い致します。

会期時期   11月8日火曜日 13:00〜17:00
       京都府中小企業会館 (会議室の室番号は再度お知らせします)
       〒615-0042 京都市右京区西院東中水町17番地
(西大路五条下ル東側)
        TEL.075 (314) 7171 FAX.075 (322) 3770
        http://www.chusyo-kaikan.jp/access.htm

内容     ①参加代表者の「取り組み」「考え方」「これからの展望」等の発表
       ②KDCPlanning代表石崎による小売動向と現状などの講演
       ③異業種ゲストの講演及び質疑応答
        第1回ゲストは㈲シナジープランニング代表取締役の坂口昌章氏
       (日本テキスタイルデザイン協会副理事長)
       ④懇親会(実費)

参加者    呉服関連企業の若手経営者(年齢は問いません)
       経営者以外でも、志ある若手従事者も歓迎
       またきものファンの聴聞も歓迎
会費     無料 
       呉服業界の志のある方々の学びの場としたいので、
       費用はすべてKDCPlanningが負担致します。
       また今回の参加者をもとに会員名簿も作成致します。

* これからの呉服業界でのビジネスの方向性や考え方のヒントや学びの場にして頂ければ幸いです。また、この会でのビジネスコミュニケーションや企業間のつながりなどができれば嬉しく思います。またどんどん皆様から関連企業社員や経営者の方々をお誘い頂ければ幸いです。是非ともご参加頂けますよう宜しくお願い致します。

お手数ですが参加ご希望の方は下記までお知らせください。
    発足人    KDCPlanning 代表 石崎 功
    e-mail    info@kdcplanning.com
URL http://kdcplanning.com
Twitter @KDCplanning
Facebook 石崎 功(いしざきこう)

当日ゲストで特別講演をなさって頂ける、有限会社シナジープランニングの坂口昌章様のプロフィールを下記のアドレスに添付しています。どうぞご参照ください。

「sakaguchi.pdf」をダウンロード

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