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2010年3月11日 (木)

辛くて面白い思い出話

私が大手チェーンバイヤー時代、様々な辛い経験をした。別にここで苦労話を自慢するのではなく、今思い出すと笑ってしまうエピソードが沢山ある。今日はゆる〜い内容でそれらを紹介したい。


1、 サンプル返品間違いで大騒ぎ
アシスタントバイヤーとしての最初の仕事は、サンプル商品や借りている商品を取引先に返品する作業からはじまった。私は帯を担当していたが来る日も来る日も返品作業。もちろん商品毎に取引先が違うから仕分けるのが大変だ。最初はどれがどこのだかわからないので、値札や商品コードから取引先を判別していた。しかし、一番厄介なのは開発中のオリジナルサンプル品だ。値札もなければ、コードもない。あるのは入荷時の確認用の仮伝票だけ。

そして予想通りそのサンプルを違う取引先に返品。それも1社だけならまだしも4〜5社分間違えた。それも各社には知られたくないオリジナルサンプルだから大騒ぎ!案の定、西陣メーカー各社からは「こんなのやってはったんですか〜」「うちにはこういう話は頂けませんでしたよね〜」全部バレバレ!ただでも厳しいこの世界。この後どうなったかはお察しの通り。。。


2、 新幹線での出来事(その1)
やはり呉服バイヤーは圧倒的に京都出張が多い。担当商品によって異なるが私の場合はほぼ毎週京都だった。アシスタント時代は先輩と同行出張。しかも私を教育してくれたのは西陣では「帯の神様」と言われるこの道40年の大ベテラン。社内でも厳しいので有名だ。

帰りの新幹線での出来事。いつものように京都伊勢丹の地下でつまみをシコタマ買い集め、東京駅まで飲み続ける。そのとき私は飲み方の礼儀等は知らず、安易にビールを左手に持ちながら、右手に箸を持って何かツマミを取ろうとした瞬間「馬鹿者———!!」と怒鳴られると同時に頭を思い切り引っ叩かれた。「飲むのか、食べるのかどっちかにしろ!」と言われた。ビールの缶を持ちながら箸も同時に持つ飲み方は、もし取引先との一席なら品位を疑われる非礼な行為だということなのだ。

そして、車内に割れんばかりの大きな声で「恥ずかしい!帰れーーーー!」
でもよく考えたら帰りの新幹線。時速250キロで帰ってる最中。どうしたら良いかわからなくなり、ひたすら謝り、ひたすら酔わして誤摩化すしかなかった。


3、 新幹線での出来事その2
いつも乗る新幹線は大体東京発午前6時半。そうすると1件目の取引先に9時過ぎに入れる。だから出張時の起床時間はだいたい4時過ぎとなる。これもアシスタント時代の話で厳しい師匠と同行出張の時の話だ。

朝起きたら5時30分。どう考えても遅刻だ。こういうときは頭の中で数秒で言い訳を考えるもの。風邪にするか?しかし昨晩は飲みにいったことは師匠も知っている。理由にならない。なにか緊急事態をつくるか?そんなことしたら総務が大騒ぎする。これもダメ。そして考えた!早朝だし、道は空いている。次の停車駅は新横浜だ。目の前には首都高速の入口がある。そして次の瞬間1分で着替え、車に飛び乗り猛スピードで新横浜駅へ!

運良く高速はガラガラ。なんと6時38分には新横浜駅に到着。駅前の1時間200円のパーキングに停めてホームへ。そして何もなかったかのように新幹線へ乗車。師匠は「なんだここから乗ったのか?遅刻したのかと思ったよ」そして私「いえいえトンデモナイ。昨日は横浜の友達の家に泊まったので。。」
我ながらかなりの演技だった。
帰りもたまたま別だったのも幸いしたが、その時に限って三日間出張だったため、コインパーキングではなかなか体験出来ない料金となった。


4、 夫婦で仲良く物流センター
浴衣担当バイヤーだった頃の真夏の最盛期、大事件は起こった。
各お店の浴衣セールに合わせて商品の増量などを行うが、その手順は店長が営業地区長へ申請→地区長は営業部長へ申請→営業部長は営業企画部へ申請→商品部長へ申請→物流化と商品部バイヤーへ依頼。という大会社にありがちな超タイムラグ。全国150店舗から随時来るから大変な作業になる。

そんなある日曜日。その日は久しぶりの休みで家でゆっくりしていた。そこへある店長から電話。「明日から浴衣セールなんですが、いつ届きますか?」とのこと。その店の申請書に見憶えがない。手元にある承認済み申請書の一覧表を見てもない。PCデータを見てもその店は入っていない。しかし店長にそれを伝えると1ヶ月以上前に申請しているとのこと。しかも明日だ!必要量は浴衣で約1000枚、帯も同量、あとは下駄、巾着、アクセサリーなど恐ろしい量だ。

しかも日曜日。とりあえず奥さんと二人でまずレンタカーに行ってトラックの手配し、そのまま本社へ。奇跡的に総務課長が当番でいたので事情を話し在庫室で選品が始まった。人員は二人。効率よくするために、私が選品をし、奥さんが仕切りを実施。真夏でクーラーも効いていない日曜日の在庫室。二人で集荷準備に5時間。段ボール箱約36箱分を用意し、それをトラックに載せ何とか無事に店に運び込み間に合った。
原因は申請書が営業部長で止まっていたことだった。見事なオチだった。

その他もたくさん辛くも楽しい思い出話があるが、それはおいおいまたご紹介する。
様々な失敗を通して様々なことを学び、身につけていった。この経験が今に生きていると心から感じる。修羅場はくぐった数だけ人は成長すると改めて思う。

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今日も最後までご拝読いただき誠にありがとうございました!

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コメント

いつもお世話さまです。
こういうネタもとても面白いです。
時折お願いします!

投稿: フォリア | 2010年3月11日 (木) 11時44分

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