« 在庫管理を見直そう! | トップページ | 本場奄美大島紬のおはなし »

2010年3月27日 (土)

富士の裾野

今日は久々の京都出張。以前は週に1回は京都に通っていたが、久しぶりに京都に来てみると改めて新鮮だ。また新幹線も久しぶりだ。いつも車窓から見る富士を見るのが好きだったが今日は曇りで見えずじまい。残念だ。

実は私は富士山に登ったことがない。正確にいえば途中棄権を何回もしている。情けない話だ。最高に登っても7合目。坂道は大の苦手なのだ。しかし遠くから眺めるのは大好きだ。それならいくらでも見ていられる。富士山をよく見ると改めてその裾野の広さに感動さえ覚える。富士山の天にも届きそうなあの頂きはこの裾野に支えられているのだ。

今の呉服販売は催事偏重型販売と言っていい。専門店の数は大手、ローカルチェーンの全店舗を足しても全く届かないほど全国では膨大な数になる。そう考えると1店当の年間売上は小さくてもいまの呉服小売売上を支えているのはこの専門店であることは間違いない。ところがその専門店のほとんどが、催事に頼っている。せっかく店を構えているのにと単純に思うところだが、当事者にしてみれば死活問題なのだ。集客ができない、店頭売上だけでは店が維持できない。この悩みはどこも共通しており深刻だ。

しかし催事は麻薬である。一度使うと効果は絶大。大きな売上をたたき出す。しかし店頭でも頑張らねばと店頭売上に注力してみるがやはり売れない。お客様も増えない。このままでは維持できない。また麻薬を使う。ある一定の効果は出るが、前回ほどではない。すでに2回使ったからしばらく使うのを止めると心に決める。店頭で頑張ろうとするが結果が出ない。仕方がないこれが最後と言い聞かせて麻薬を再度使用する。今度は麻薬が効かない!気がつくと重ね買いをしているお客様が多くなり、なかなか買上げには結びつかない。そして新規客数アップどころかお得意様までが疲弊し、終焉を迎える。

ここで催事という麻薬の錯覚に惑わされないようにしっかりと認識しておきたいのは、「店頭は催事の母である」ということだ。この考え方を絶対に忘れてはいけない。催事で新規客はほとんどとれないのである。昔のようにお得意様のお友達を新規客と考えるのは非常に無理があるし、現実的に購買確率は非常に低い。またかつてのお客様で今は疎遠になっているお客様に再び催事に来てもらうという「掘り起こし新規」という発想は非常に効率が悪いのとその発想を持つ時点で店頭から新しいお客様創りをするということから逃げているのと同じだ。

その前に本当に店頭で集客ができないのか?出来ない理由を外的要因としていないかどうかをもう一度チェックするべきである。
* 小物のお客様をナイガシロにしていないか?
* 他商店や周辺コミュニティとの連携を怠っていないか?
* 顧客管理を怠っていないか?
* 年間の計画が店頭と催事にキチンと分けて目標設定されているか?
* その計画と目標が個々のレベルまで落としこまれているか?
* そして全体の店方針が意志統一されているか?
* 日、週、月、四半期、半期、年間という単位でチェック&修正ができているか?

これは基礎的なものであるが、もしこれが出来ていないのなら間違いなく店頭実績は厳しいものになるだろう。店頭営業というのはお客様を満足させる為の全ての下準備が出来ていなければ実績はついてこないのである。またそれが出来ていなければ、結果催事もうまく回らなくなってくるものである。日々の地道な営業活動が確実に新規客を増やしていくのである。

富士の裾野は日本一高い頂きを支えるために広大である。
お客様を選り好みすること無く、裾野を広げていく努力をすることでそこから2合目、3合目のお客様が生まれる。そこからまた5合目、6合目のお客様が生まれる。頂上のお客様はごく一部であってもそれを支えるお客様をキチンとフォローし、大切にし続けることで、全体の売上を作り出すことが出来るのである。

何事もそうだが、土台のしっかりしていない建物は崩れやすいのと同じで、新規というしっかりとした土台を作っていかないと、やがて存続の危機が訪れる。


鉛筆を立てるような不安定な催事偏重型の店経営ではなく富士の裾野のように広くしっかりとした土台となる新規顧客の創造の為の計画と実行で店頭と催事の両輪を回す営業を今だからこそ実施すべきだと提言したい。

人気ブログランキングへ
  ↑
こちらをポチっとお願いします!

にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村
  ↑
こちらもなんとかポチっとして頂けると嬉しいのですが。。。!
今日もお読み頂きありがとうございます!

|

« 在庫管理を見直そう! | トップページ | 本場奄美大島紬のおはなし »

ファッション・アクセサリ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1284655/33951762

この記事へのトラックバック一覧です: 富士の裾野:

« 在庫管理を見直そう! | トップページ | 本場奄美大島紬のおはなし »