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2010年4月23日 (金)

自分の仕事とは?

何かに没頭することは、何とも言えない幸福感と高揚感を感じるものだ。仕事を依頼されるということは、自分を信用してもらい、期待をして頂き、そして報酬という責任を持つことになる。だからそれらを全うする責任があるし、最大限の努力をする。これは当たり前のことであるが、自分を必要してくれる喜びは計り知れない。

自分の仕事は「きものビジネスコンサルタント」である。そして私がこの仕事をする目的は「呉服業界への恩返し」だ。これは私を生まれたときから育ててくれたこの業界に様々な形で貢献し恩返ししたいという想いが原点になっている。これも胡散臭く聞こえるかもしれないが、私にとっての原点だ。

しかも呉服業界すべてにおいてのコンサルティングを手掛ける。特にこの業界では非常に少ない職種であるし、他から見るとその内容が非常に曖昧であるが故に、胡散臭さを感じられたり、色々な受け取られ方をされる。なかなか理解を得るまでは苦労する。私がクライアントの立場であったら同じことを感じる。

今、呉服業界でコンサルティングをしている方々で圧倒的に多いのが催事営業支援だ。その多くが大手チェーンの営業畑で活躍なされた方々で、私の先輩たちも数多くそのような仕事をしている。これに関しては現状、なんとか小売店が継続していく為に催事を実施し、大きな成果をあげるためには非常に効果的であるし、一時的には小売店も元気になる。だから超短期的な営業支援としては大きな有効手段であることは間違いない。

ただ、これを続けていくと新規客が増えないどころか、現顧客がいつか枯渇してしまう。だから私はこれだけを依頼されても結果的に「恩返し」ならないので単発では受けない。もちろん長いスパンで見た小売店さんの店頭営業のコンサルティングの中での催事であるなら喜んでするが、催事だけを目的としたものに関しては本意ではない。もちろんこの形で実際に取り組みをさせて頂いている。

またその一方で、これからの業界を作っていく人材育成にも注力している。これはもちろん「恩返し」という発想であり、むしろ今後の呉服業界にとって一番大切なことであると考える。できればこれはもっと広げていきたいし、様々な業界の方達が関与して欲しい部分である。

その他に関してもそうだ。生産者、流通業者、小売、悉皆などももちろんだが、異業種の呉服業界とのジョイントなども行う。ネット事業への取り組みも、新しい情報発信の形や新しい小売の形も突き詰めていく。結果的にこれは取引の清浄化という意味で非常に現実的な手段の一つであるからだ。これからネットと実店舗の融合という面も含めて消費の変化に対応する形を作っていきたいと考えている。すでに取り組みも始まっている。

こうして呉服業界に関わる多くのことに取り組もうとするのはすべて「呉服業界へ恩返し」であり、絶対にブレないようにしている。これがブレてしまうと自分の根本が崩れてしまうからだ。

きものファンが着物を着て楽しむことは何より大切なことであり、業界にとっても大きな励みになる。それと同じくらい業界にとって「売る」「売れる」ということは大切なことであるのだ。ただし、それはただ売るのではなく「正しく売る」または「正しく売れる」ことが大切だ。小売として「売る」「売れる」ことであらゆる可能性が生まれ、小売が売れることで流通も動く。流通が動けば生産が動く。これはこの業界に限らずすべてのビジネスにとって「売る」は重要なのだ。

私は、ツイッターで時々「営業とブログで自分の利益を得ようとしている」と批判されることがある。そういわれてもやむを得ない。現にツイッターによって驚くほどの人脈が出来、そこから仕事になったことも多い。だからそれについては否定しない。ただ、自分の利益を得るなら私ならもっと効率のいいやり方を選ぶ。それだけの人脈と営業ノウハウは持っているつもりだ。それにツイッターとブログで仕事がどんどん舞い込むほど呉服関連企業の経営者たちがいる訳でもない。ましてや私のようなわかり難い職種は特にである。

ただ個人であるが故か自分の利益重視というよりも自分の目的意識の延長線上に報酬という利益があれば良いという考え方である。やはりこれは「呉服業界への恩返し」ということが基本であるからだ。やはり自分の指針を明確にすることで自分の仕事とは?が明快になる。そういう明快さが深い信用を生むと確信している。だから私は絶対にこのスタンスから離れないのである。

やはり何といってもその想いの奥の原点は父かもしれない。父は産地、流通、小売、人材育成、メディア、教育機関などすべての分野で戦後の呉服の発展に注力し大きな貢献をしてきた。それをどこかで目指しているのかもしれない。

自分にそんな力は到底ないのに、それでもどこかで憧れ、尊敬してきたからこそ、企業を離れフリーランスになった今、はじめてそれを強く意識して行動しているのかもしれない。だから「恩返し」という名の目的に拘っているのだと思う。

今日は内容が少し支離滅裂になったが、ブログを書いているうちに若い頃父に叱られたことを思い出した。自分の同期が先に役職についたときに愚痴を言った時にこういわれた。

「人を妬むな。それに自分の評価は自分でするものではない。そんなことを気にする暇があるなら、少しでも他人の利益になるような仕事をしなさい。そうすれば信頼という一番大きな利益が得られるのだから」

この言葉は今になってやっとわかったような気がする。

そして私の仕事とは「きものビジネスコンサルタント」だ。


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