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2010年4月 2日 (金)

祝入社!!

4月1日。
日本では年度始め。企業の多くは今日からまた新たな年を迎える。そしてそこに入社したフレッシュな金の卵たちもだ。先日もソフトバンクの入社式で孫正義社長がUstreamを使って基調講義を全世界にリアルタイムで発信していた。全世界の一般の人達も見られている訳であるから、企業戦略や企業PR的なこともふんだんに話しの中に入っていたのだが、ありきたりの言葉が突き刺さった

「お金の為に仕事をしてもいいのだが、それだけではむなしい。どうせなら日本の通信を変えてやるんだと思って仕事してほしい。」

言葉だけを見たらどこの社長も言いそうなことだが、孫社長がいうとより説得力が増す。なぜなら本当にそう思ってやってきたからである。そして、かなりの確立で日本の通信をソフトバンクが変えてしまう所まできている。

呉服業界もこの10年で大変革すると確信している。一連の販売方法の問題で神の怒りに触れた企業は淘汰されていった。ただ、少なからずとも売上に関してだけはかなりの損失になったことは間違いない。それでも業界は正しい方向に向かって歩みだしていることには違いないからだ。

次に目指すべきは新たなる着物ビジネスモデルの構築であり、きものファン拡大の為の施策である。

これはもう今日を境に呉服業界の一員となった若い力もかなり必要だ。何故ならその感覚やその目はまさに昨日まで消費者の立場だったからである。業界の仕組みや具体的な仕事の内容がわからなくても、頓珍漢なことを言っていたとしてもその発想や目や感覚は消費者と同じである。私たちは経験の無い者をナイガシロにしがちだが、もう硬直してしまっている呉服業界にはまっさらな新入社員の意見をどんどん取り入れた方がいい。その中から現実に出来るもの、何とか頑張ればできるもの、全く不可能なものを分別すれば、想いもよらなかった結果が出たりするものである。


また一方で新人の時にやらされる仕事は単純作業が多い。その最たる物が「清掃」だ。いわゆるクリーンリネス。しかしながらこれはお店なら店内の、卸業やメーカーなら社内や工房のありとあらゆる部分を掃除を通して意識して見ることができる。慣れてくると見えなくなる部分だ。これがとにかく後で生きてくる。

私もこの世界に入ったときは、毎朝誰よりも早く来て店の隅々まで掃除をした。店が終わってからももちろんした。私の場合は小売店だから店全般だ。まず真っ先に身に付いたのは、どこになにがどのくらいあるかどうかだ。これに関しては自慢出来るくらい頭の中に入った。掃除をしながらこんな商品あったんだとか、足袋の23センチがあと2足しかないなとか。。。そしてこれが営業中に役に立つ。お客様からご要望の商品があるとスピーディに提示することが出来、その分少しでもそのお客様と接する時間が長くなる。これが探している時間が長いと結果接客時間が短くなり、お客様とのコミュニケーションが図れない。ということはせっかく店頭で出会ったお客様なのに何の印象もなく終わってしまうのだ。

他には、商品整理をしていると商品を覚える。店にどんな商品があるかを調べると、お見立ての時にスムーズな比較ができるし、お客様のお好みに合わせた商品提示が躊躇なく出来る。
また商品知識も身に付いてくる。たとえば、振袖なら金箔使いのものは大体
生地が似たような物が多いことに気付き、あとでどんな生地なのか調べることで知識となる。それを整理しながら意識して見ているとどんどん頭の中に入ってくる。こうしてある程度の商品知識が掃除や整理を通して身に付くのである。

要するに新人の時にやらされる雑用に真剣に取り組むと、後で役立つことが沢山隠されており、真剣にやることで自然とそれが身に付くもので、逆に嫌々または雑用ばかりという不満のようなネガティヴな姿勢でやってしまうとそれが身に付かないどころか、どんどん仕事自体が嫌になってきてしまうのである。
是非ともこれから仕事として与えられる雑用的な単純作業でも意志をもってやってみて欲しい。

何かいかにも訓示のような内容になってしまったが、この2010年を新たなスタートラインとして呉服業界は変革への道を進みだしたのは確かだ。そして新しい風を吹かす為にはまず「気づき」が必要だ。こうしたらどうだろうという素朴な疑問やアイディアがやがて形となった時に大きな風となって全体を動かす。

そして今日入社した皆さんはこれから様々なことが起き、挫けそうになったり、うれしいこともたくさんあったり、本当に辛くて辞めたくなったりとあるゆる感情と葛藤することもあるかと思うが、少なからずとも業界の先輩として言えることは、続けてさえいれば間違いなくこの業界の新しい形をつくる1人となる。これは確かだ。

だからこそ、志を持って欲しい。夢を持って欲しい。そして自分たちの世代がこの業界を変えられるんだという自信を持って欲しい。それが自信過剰でもいい、勇み足を踏んでもいい。「何をしても厳しい」なんて発想を持たないで欲しい。自分が変えてやるんだという志があれば間違いなく変わるはずだ。

私も20年のキャリアを捨て、フリーになった。同じ業界だから何とかなると思った。しかし、誰も相手にしてもらえなかった。だけれども前を向き、絶対この世界を変えてやると思い続けている。そうすることで、共感してくれる人達が一人一人増えてきた。今では沢山の人達といっしょに仕事が出来るようになってきた。もちろんまだまだだし、業界を変えるなんて夢のまた夢だ。しかし、どんなにバカにされてもいい、キレイ事をいってと笑われてもいい、格好をつけるなと批判されてもいい。自分が持った志だからそれに向かっていくだけだ。


「お金の為に仕事をしてもいいのだが、それだけではむなしい。どうせなら呉服業界をかえてやるんだと思って仕事してほしい。」


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