« 2012年1月 | トップページ | 2012年3月 »

2012年2月

2012年2月19日 (日)

第2回呉服業界若手経営者の会で得たもの

2/14第2回呉服業界若手経営者の会を開催出来たことに本当にホッとしている次第だ。何よりご参加頂いた方々と開催に向けて様々なご協力を頂いた方々には心から感謝の意を申し上げたい。

正直、第1回目は様々なご意見を頂き、自分自身では非常に悩んでいた面もあった。ただ、後押ししてくれる沢山の仲間達や若手経営者の方々に支えられて第2回にたどり着くことが出来たと思う。
一方でこの会をやって何を目指していくのか?どこがある意味で着地点なのかがまだ明確でないというジレンマがあったが、逆に参加者の方々がそれぞれに交流を深め、新たな取り組みが始まったりと予想以上に私の範疇以外で何かがそれぞれに始まっていることは嬉しい誤算である。

そして今回のきくちいまさんの特別講演は衝撃的であった。

話の内容はまったくもってシンプルであり、探られたくない部分に入ってきて呉服業界の悪しき慣習という扉をどんどんこじ開けてきたような感じであり、まさに痛快であったことはいうまでもない。
ただ私として衝撃だったのは、小売から生産者まで全てのカテゴリに対しての提案がわかりやすく、そしてそれを実に巧妙にストーリー立てていたことであり、後で発言しようと思っていた私は全くその意欲を失う程凄かったことだ。

思っていることや提案したいことなど、大勢の前でその思いや提案を構成し、どういう流れで話せば、耳を傾けて貰えるか?あるいは深く伝わっていくのかを考えることは私もそういう機会が多いだけにいつもやっていることだが、レベルの違いをまざまざと見せつけられた。こういう感想は余りにも個人的すぎるが、自分の能力の至らなさを痛感させられたことは事実である。

さて、今回とても頑張ってくれた大原理事長和服専門学園の3人の学生達には心から感謝したいし、会場やUst視聴者の方々には大好評だったことも今度の授業ではしっかりと伝えたいと思っている。
その中で、物議を醸し出したポンチョに対してあるメーカーが意見した絹なら上代10万円という問題。

これに関しては、少々このブログにて弁解をさせて頂きたい。
あの言葉が出たとき、Ustが炎上するのではないかと心配したが、Ustではどうしても伝わらない部分があるので、こういった形での価格問題の議論は非常に難しい。日頃懇意にしてもらっている繊維ライターの南充浩氏のブログでもこの内容はピックアップされているが、まっすぐに解釈すれば異常な感覚と捉えられるだろう。

ただ、発言したメーカーの名誉の為に言っておくと、そのメーカーは若いきものファンなら知る人ぞ知るメーカーであり、客層も20〜30代と圧倒的に若い。通常の商品は10万円以内で仕立て付きで提供しているメーカーである。もちろんそれだけでなく、いわゆるいい物も作っており、それも若い客層から支持されている。とはいえ、あそこで10万以内と言ったのは恐らく作っても10着前後の少ロットで自社のオリジナルでしかも自社のオリジナルの素材を使うとコストは非常に高くなってしまうことからの正直な発言だろう。

一方でこの業界は価格価値観として一般論としても通常では首を傾げられる。例えば、きものファンに支持されている雑誌「七緒」でも安く、賢く、ひと揃えという題名で掲げられる価格は5万円だ。これは普段着きものの話である。洋服と比べても意味がないが、あくまで一般消費者の価格価値観として普段着の洋服で5万円かけることは少なくとも「安い」とは言えない。しかし、きものの世界では「安い」部類になるのである。そういった価格価値観のズレはきものに関心のない消費者にとっては余計に縁遠いものになる原因となるのかもしれない。

Ustでは非公開だったが、私の最後の発言で価格についての提案をしたが、きものに対しての顧客意識の階層をきちんと理解すべきであると言った。先に述べた南さんのブログでも取り上げてもらえたが、今の呉服業界はきものらしき物でもいいから体験してみたいという山ガール的な消費者に対して、いきなりエベレストやモンブランに登らせようとするような提案や販売をしている。

ハイキング的な山登りをオシャレをして楽しもうとしている人に「そんなものは本当の登山じゃない」と言ってエベレストやモンブランに登らせようとしているのである。そんなことを言われたら山登りをする気にならなくなるどころか、もし登ったとしてもどこかで絶命してしまうだろう。
しかし、今のきものの販売はそのようなことを平気でしていることに気づいていない。

まずはきものに関心があって、まずは試してみたいという人にその人の消費価値観にあったものをお勧めし、それ以上にどう楽しむか?を教えてあげれるかどうかがこれからの小売店のあるいは呉服業界の大きな課題であり、着物ファンを増やしていく為の重要なポイントであると思っている。そしてその絶対数が多ければ多いほど次の高みへチャレンジする人が出てくるのである。

しかしながら、それが出来ていないのは自らが「きものを楽しむ」ことが出来ていないからである。きものは「飯の種」としか思っていない場合が多すぎる。それでいて、消費者には「着ると楽しい」とか頓珍漢な説明をしているのが現実なのだ。これは小売だけでなく、問屋もメーカーも同罪である。
もちろん毎日着ることが正しいとか正しくないとかそういう問題ではなく、供給する側が「着物を着て楽しむ」ということをまったくもって出来ていないところに消費者との大きなズレが発生しているのであることにとにかく早く気づくべきである。
それが今回の若手経営者の会でのきくちいまさんの「叱咤」である。業界人は着物を着よという当たり前の実行が、新たな着物ファンの創造につながり、モノ作りが出来る、着物が売れる流れに少しずつ繋がっていくのである。

当たり前の論理で市場が縮小していった呉服業界だが、当たり前の実行が逆に業界の復興になるという実にシンプルな図式であることを気づかない、実行しないこの呉服業界に今回の会の出席者は気づかされたであると思う。そして当たり前のことを実行出来るかどうかが今後に繋がることも忘れてはならない。そうきくちいまさんは爆弾を投げながら叱咤と激励もしてくれているのだ。

そして私から呉服業界に言いたいことはただひとつ。

「よくわかったのならよくやろう」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年2月10日 (金)

第2回呉服業界若手経営者の会タイムスケジュールについて

Img_0042

第2回呉服業界若手経営者の会(タイムスケジュール)
 
平成24年2月14日 13:00開会
京都中小企業会館 7階 708号室

当日はお名刺を名札とさせて頂きますのでご用意下さい!

13:00〜13:10    主催者挨拶  石崎 功

13:10〜14:40     特別講演   きくちいま氏
       
       〜 10分間休憩 〜

14:50〜15:30     大原和服専門学園代表学生発表3名
                   (私が考える着物が楽しくなる羽織物)
         〜 10分間休憩 〜

15:40〜16:40    全体ディスカッション
            (次世代ユーザーに求められる小売店・問屋・メーカーの役割と目指すべきことは?)

16:40〜17:10     主催者発言 石崎 功
                 (業界の見えない聖域への改革とチャレンジ)

18:00〜20:00     懇親会 <かごの屋> 会費 5000円
              *当日受付にてご参加の可否をお伺いします。
               〜 解 散 〜

* 当日は愛知県西尾市のあづまや呉服店の柴川様が毎週放送なさっているあづまやきものひろばてれびじょんとしてのUst中継を致します。
尚、きくちいまさん、大原和服専門学校代表学生3名の発表は中継予定ですが、ディスカッションについてはあくまで業界内の議論の場とさせていただきたく、誠に勝手ながらUstでの中継は非公開にさせて頂きます。予めご了承下さい。
* 当日はNPO地球と未来の環境基金(EFF)のバガスたとう紙プロジェクトが取り組んでいるバガスたとう紙の展示も行いますのでご覧下さいますよう宜しくお願い致します。
* また当日は信用交換所京都支社の取材も行う予定ですので予めご報告させて頂きます。

当会へご不明な点やご質問がございましたら下記までメールにてお知らせ下さい
info@kdcplanning.com

タイムスケジュールダウンロード(pdf)
「wakate2_time.pdf」をダウンロード

| | コメント (1) | トラックバック (0)

« 2012年1月 | トップページ | 2012年3月 »